理科実験 大気圧 | 千葉県柏の学習塾

生徒がまた「実験やって!」とせがんでくる。
そうだなぁ、何をしよう。
部屋を物色すると私が仕事が終わった後に飲んじゃう
ビールの空き缶がごろごろしているぞ。
そうだ、これを使おう。

久しぶりに大気圧の実験だ!

ポラリス君1号が上から目線で見てる

 

実は、これは僕のオリジナルではない。前から、缶の蓋を
どうするかいろいろ試してみたが、ネットで「ゴムシート」
を使っているのを見つけて試してみました。ゴムシートは
100円で買えるし実験はうまくいくし万々歳です。

この実験のいいところは、潰れるまでの「タイムラグ(時間差)」
がある事。空き缶が冷えて、中の水蒸気が水に戻り真空になる
までちょっと時間がかかるのだ。(正確には真空まではいかないが)

ゴムシートをかぶせた直後、生徒にもっともらしく話しかけた。
「ごめん、いままで秘密にしていたけど、実は僕は魔族なんだよ。
今からとっておきの魔術をお見せしよう。
空き缶、潰れろ!」

と大声で叫んだのだった。

ベコッ、グシャッ、ボコッ!

「おおー!」

生徒たちは驚愕の表情を浮かべながら歓声の声を上げる。

「いいかい?宿題忘れたりしたら
『潰れろ!』
だからね。」

ま、まずい、低学年生徒たちが、下を向いてプルプル震えている!

「うちょぽ~ん、実は、空気には重さがあるんだ。1リットルで
1.5グラムくらい。一円玉一枚半くらいの重さだね。
軽いって?だけど、空気は地球の上空500キロくらいまであるん
だよ。だから、手のひらくらいの広さに対して、150キロくらいの空気
の重さがかかっていることになるんだよ。
え?ぜんぜん重さを感じないって?それは、僕たちも体の中から
同じ力で押し返しているから、何も感じないんだよ。普通の空き缶も
そう。なかに空気が入っていて、中から押し返しているから缶は潰れ
ない。この空き缶は中に水を入れて沸騰させたね。この時、なかの
空気がみんな出て行ってしまって、「真空」に近い状態になったんだ。
真空になって、その内側から押す力が無くなって、外からの空気の力
だけが働くようになって、缶は潰れちゃったんだよ。」

理解できたかどうか不明だが「爆うけ」はしたようだから、よしとしよう。
ただ、この実験をするときは火傷には十分注意してくださいね。

※ 正確にいうと、この実験の真の理解には『水や空気などの流体を容器に
入れ、密閉して押さえると、容器全体に同じ圧力がかかる』という「パスカルの
原理」の説明が必要なのですが、まあ、それはおいおい・・・・・だいたい、そこ
まで気づいた生徒はたいしたものです。

    コメントを残す