理科実験 電池を作る
生徒たちがまた実験やってとかしましい。
う~ん、そうだね、果物電池でもつくろうか。けど、最近果物も
けっこう高いしなぁ。
じゃ~ん、うちの庭にゆずがなっていた!いくらでもあるぞ。
柏はホットスポットだったので一応自主規制で庭のモノは
食べないでお風呂くらいしか使わないのだ。実験に使っちゃえ!
で、果物電池は、電極が必要だ。金属の溶けやすさ(イオン化)の
違いで電気を起こす。異なる金属2種類が酸の溶液に入ると、
電気が起きるのだ。昔、歯医者さんで、歯にいろんな金属の詰め物
をしてしまって、電気が流れて味覚が変わる、なんてこともあったのだ。
で、いつものように、身近なものを・・・ホームセンターで「銅釘」100円
ショップで「アルミ針金」を買ってきた。
どうせ、すごい電気は起こせそうもないので、ちょっとの電気でも鳴る
「電子オルゴール」
さあ、実験開始だ!
ああああ、失敗だぁ!
実は、電気の強さ、というのは、「電圧」と「電流」がある。
「電圧」は、電気の勢い、水で言うところの「水圧」ということになる。
これは、2種類の金属と、酸の溶液によって決まってくる。
2種類の金属の酸への溶けやすさの違いが大きいほど、「電圧」
は大きくなるのだ。よし、アルミの代わりに、もっと酸に溶けやすい
「亜鉛」を使おう。けど、「亜鉛板」なんて、100円ショップや近くの
ホームセンターには売っていないぞ。
じゃ~ん!
そう、本当の乾電池は、実は亜鉛板を使っているのだ。
なおいいことに、教室には、もう2年も前に使用期限が切れて
いる電池がちゃんとあった。この日のために保管してあったのだ。
(うそぽん)
で、電池解体ショー!
中はこんなになっているんだね。黒いの「マンガン」ね。
自分でやる時は、絶対に安い「マンガン電池」ね。「アルカリ電池」
はちょっと危険です。あと金属なので、手を切らないように。
短冊にカット!
これで電気の強さの一つ、「電圧」は高くなるはずだ。そして、
もう一つの電気の強さ「電流」も大きくしてみよう。「電流」とは
「電気の量」と考えていい。水で言うところの「水量」という事
になる。たとえば、水車を水で回すとしよう。なるべく早く回す
にはどうすればいい?そう、水の勢い(水圧)を上げることだ。
これが、電気で言うところの「電圧」。水車を早く回すにはもう
ひとつ方法がある。そう水の量(水量)を増やすことだね。
これで電気で言うところの「電流」なんだよ。で、電流を増やすには
この金属板の「表面積」を大きくすることが大事なんだ。
で、銅釘を鉄敷(てつしき)の上に乗せ、金づちでたたきまくる。
平たくなった。これで「銅板」になった。
で、3本まとめてはんだ付け。表面積がいっきに増えた!
さあ、実験再開!
実験成功!
で、ついでに・・・・・まったく違った原理の電池も作ってみました。
それは、これ!
炭に、ペーパータオルを巻き、飽和食塩水をしみ込ませる。
その上からアルミホイルで包むのだ。ものすごく簡単。
原理は、先ほどの果物電池と違って、アルミホイルが酸化(さびる)
ことによって起こる。いわゆる「空気電池」の一種。なかなか高性能
で補聴器の電池に使われているよ。
で、実験成功で、オルゴールが鳴って、生徒たちは大喜び!
うちの生徒たちは男の子も女の子もみんな可愛いなぁ。